WORLD

企画内用語や設定について


PROLOG

舞台は2050年、日本の北に位置するS市。

貴方はその都市で暮らす学生、又は社会人として変わらない日常を過ごしている。


事の発端は十年前の地下鉄事件。

『人を殺してそれより多くの人を助けるのはよいことだろうか?』という貼り紙が地下鉄ホーム一面に貼られ、ホームの真ん中には身元不明の男性が臓器を抜かれ倒れていた。世間はこれを『サバイバルロッタリー事件』と呼称した。


事件は解決されぬまま今に至る。

この『臓器くじ』を境に怪奇事件が多発し、同時にこれに抗う者達が現れた。彼らは異能力を有し、次々と起こる怪奇事件の犯人と対峙することとなるだろう。

S市

日本の北に位置する地方都市。

中心地は活気があり高層ビルが建ち並んでおり、郊外に行くほど住宅街が多くなり穏やかな時が流れている。街のライフラインはしっかりしており不便は少ない。様々な交通機関が存在するが、主に市民の足となっているのはアスファルトの下を通る地下鉄。

S市中央区地図

異能力

超人的、驚異的な能力の総称。

現代日本においてこれを持つ者が急増している。国内の心理学者は、現代社会の状態に対する人間の反逆や革命の意思の具現化ではないかと噂する。

異能力は、変わりたいと強く思う心、自ら行動に移すことで発現する。その条件はどのような内容でも、些細なものでも構わない。異能力の内容は自身の性格や思想に影響を受けやすい。

異能力者

超人的な異能力を持つ者達。

そのほとんどは、異能探偵社やその他異能力者が集う組織に身を寄せているが、中には異能力の発現に気付いていない異能力者や、一般人に紛れ異能力を悪事に使用する輩も存在する。

攻撃性のある異能力を持つ者から、治癒や防御に特化した者。超記憶や精神操作などの特殊な異能力を持つ者までいる。

今のところ、二つ以上の異能力を所有する者は確認されていない。

無能力者

異能組織に属する異能力を持たない者達。

字面の悪さから『レベルゼロ』と呼ばれることが多い。

異能組織に籍を置きながらも一切の異能力を持たない者達であり、現代社会を生きる一般人とは似て非なる存在。その代わりに高い身体能力や頭脳、はたまた鋭い五感、またはそのうちのいずれかの突出した才能を有する。

いずれの異能組織でも、無能力者は異能力者のストッパーとして彼らの行動権限を握っており、特殊な事態を除き、その命令に対して異能力者は逆らうことが出来ない。

異能探偵社の入社試験では、彼らは諜報機関員が行うような超人的な選抜試験を潜り抜けている。

怪奇事件

2040年頃から確認され始めた不可解な事件。

臓器の抜かれた遺体、捕まらない猟奇殺人鬼、集団自殺事件など、正常とは思えない事件の総称。その多くは、近年日本で増加傾向にある異能力者が主犯となっていることが多い。また、怪奇事件とただの異能犯罪は異なる。

世間はこれらの事件犯を『怪奇事件犯』、異能探偵社は『NOX』という名称で呼んでいる。

とある怪奇事件犯を捕まえた警察官は、からからと笑う目の前の男に問いた。「お前の殺害定義はなんだ」と。

サバイバルロッタリー事件

2040年のS市地下鉄ホームにて発生した怪奇事件。

『人を殺してそれより多くの人を助けるのはよいことだろうか?』という貼り紙が地下鉄ホーム一面に貼られ、ホームの真ん中には身元不明の男性が臓器を抜かれ倒れていた。後に被害者の男性の身元が割れ、S市内に住む20代の男性会社員であることが分かった。しかし、犯人とされる人物の捜索は未だ終止符を打つ気配はなく、一切が謎に包まれたまま今に至った。

また、この事件を境に、NOXや異能組織の存在が明らかとなり、日本情勢を揺るがす大事件として歴史にその名を刻んだ。

またの名を『臓器くじ』とも。

- 異能探偵社 -

異能探偵社『STRAYED』

数多の怪奇事件を担当する探偵社。

今の社会に疑問と不安を持ち、この変革無き世界に抗う者達。警察が対処出来ない、投げ捨てた怪奇事件を調べ直し犯人確保、黒幕の捜査までを行っている。国内全ての未解決事件が寄せられてくるため、閑散期以外は常に多忙の中にある。

社員は異能力者と無能力者に分かれる。地位は無能力者の方が高く、異能力者の行動権限を握っている。

社員は安全面と機動性を考え、任務時はツーマンセル以上フォーマンセル以下で行動することが義務付けられている。

社員はフォーマルな服装の者が多いが、特に決まった制服がないため一般人と見分けがつかない。探偵社から支給されるマウンテンパーカーは、探偵社員総出での任務以外では特に着用の義務はない。

異能探偵社指定パーカー

自律型捕縛システム

異能探偵社技術開発局が製作したAI搭載型の手錠。

AIを搭載した異能力を無効化する最新型の手錠で、主に異能犯罪者や異能力者NOXの確保に使われる。

本体に触れた時点でオンライン状態になり、ユーザー認証が開始される。ユーザー認証には、指紋認証、虹彩認証、顔認証等が使用されている。AIは役職を問わず、エンフォーサーを手にした者を『捕縛官』と呼ぶ。

使用者の声やその場の状態に合わせて本体から指示音声が流れる仕様。現段階では、捕縛対象の拘束と使用者のナビゲート以外の機能は付いていない。初期設定は音声垂れ流し状態だが、音声オフ機能や専用のヘッドセットとBluetoothで接続し音声を聞く設定などもある。

適性ユーザーとして技術開発局が登録した人物しか使用できず、異能探偵社社員と北海道警察刑事課の職員が使用できる。

正式名称は、自律型捕縛システム『エンフォーサー』。

▼発光部分の色の変化

ブルー:通常時

オレンジ:不正ユーザーが異能犯罪者及びNOXの場合

ホワイト:不正ユーザーが一般人である場合

異能探偵社社員寮

異能探偵社設立時に建設された社員寮。

社員寮と言っても、二段ベッドが置かれプライベートスペースの狭い造りではなく、一級建築士が手掛けたデザイナーズマンションである。間取りはワンルームから3LDKまで存在し、各部屋の形状に一貫性のない前衛的な造りとなっている。

社員同士で同室に住む場合は人間関係の摩擦を少なくするために二人であることが原則だが、探偵社員ではない家族との同居の場合は特に人数は指定されていない。

社員寮の間取りや入居に関する注意点

・社員寮の間取りは自由に考えてOK

・なくてはならない設備、入口や窓の位置の制限など一切なし

・間取り例に天窓付きの部屋があるが、天窓を付ける場合は物理的に最上階部屋であること

・探偵社員は必ずしも社員寮に入居しなければならない訳ではない

・社員寮での一人暮らし可

・ペットの飼育可

・異性同士の同居可

・探偵社員同士での同居の場合は、2人であることが原則

・家族との同居の場合は、人数制限はなし

・探偵社員同士が結婚して同居している場合は家族として見なし、人数制限はなし

- 怪奇事件犯 -

NOX

現代社会で怪奇事件を起こしている者達。

単独、または複数人で怪奇事件を起こし、現代社会を混乱の渦に飲み込んでいる。単純に殺人を楽しむ者、並々ならぬ復讐心が殺害動機となっている者、不可解なトリックで探偵社を翻弄させそれを楽しむ者など彼らの行動理念は謎に包まれている。

異能力は強い変革を求める者に発現する傾向にあるが、それらがたまたま猟奇的な人物の悪事に使われた場合の結果が怪奇事件であり、彼らがまさにソレである。

世間から見てNOXとされる人物、またはその主犯格に関わる人物で異能力を持たない者は、定義上、一般人ではなく無能力者に分類される。

WORLD DETAIL

世界観の詳細

必読ではない世界観の細かな部分であり、閲覧の強制は致しません


異能力に対する国の対策

この国の政治を担う者達は、異能力に対して頭を悩ませている。

異能力や異能犯罪、怪奇事件に対して国は警察にすべてを任せ、関わりを絶ちたいと思っているようだ。現在日本に、異能力に対する国家機関は存在しない。異能力に関する犯罪や怪奇事件に関しては民間組織である異能探偵社が請け負っており、ほぼ全てがそこに集中している。

 

現在、日本には異能報知器なるものが存在し、異能力の使用が禁止されている公共施設等に設置されている。

役目としては、火災報知器や車の速度を測定するオービスに近い。異能報知器に引っ掛かった場合は警察やそこの職員が現れ、注意を受けたり署までの同行を願われる。

NOXの動き

NOXは単独犯が多く、グループとしても5人を平均として行動している。

サバイバルロッタリー事件を境に、次々と彼らは事件を起こし、凶悪事件に至ってはもはや警察の手には負えない状態となった。彼らの動機は様々で、ひとつの組織として連帯しているわけでもないため扱いづらく、異能探偵社すら手を焼いているようにも見える。

しかし、NOXの半数もまた異能力を持つ。もしかすると彼らもまた、この狂騒の世界に抗う反逆者なのかもしれない。

異能力者の出現

世間の認知として彼らが認識され始めたのは2020年。東京オリンピックを境に、日本社会が変わり始める予兆を見せていた。

その後、サバイバルロッタリー事件が世間の中心となっていた2040年から怪奇事件が多発し始め、NOXの存在が明らかになると同時にその足跡を追跡するかのように異能力関係の組織が名を挙げ始めた。明確な時期は不明だが、このようにして異能力やそれを操る異能力者というものが公になって行ったと考えられる。

世界の異能組織

世界には複数の異能犯罪や怪奇事件に特化した組織が存在する。

正確な統計は不明だが、先進国には必ず異能組織が存在し、国内で起こる異能犯罪や怪奇事件を追っているとされている。

日本における異能組織は民間組織である異能探偵社しか存在せず、国も異能国家機関を設置する予兆は見せていない。国としての異能犯罪や怪奇事件への対応は、警察が背負っており、致し方なく異能探偵社と協力関係にあるようだ。