EPISODE

企画内の小ネタや裏話など

企画の考察を楽しみたい方には閲覧をお勧めしません


異能探偵社『STRAYED』の命名に関する話

異能探偵社『STRAYED』の『STRAYED』とは、迷える羊を意味する『Stray Sheep』から来ています。

迷える羊は神(ここでは政治か社会ですが)に導かれる大衆を喩えたもので、ドイツの牧羊犬はジャーマン・シェパード(STRAYEDのエンブレム)であることから、大衆を導く、守る者という意味合いを込めています。彼らも元はその大衆の一部だったので、『迷える』という意味での"Stray"も正解かもしれません。

『NOX』とは何か

これはミステリーの根本となる『ノックスの十戒』が元となっています。

ロナルド・ノックスが1928年に“The Best of Detective Stories of the Year 1928"(邦題『探偵小説十戒』)で発表した、推理小説を書く際のルールです。また、S・S・ヴァン=ダインによる「ヴァン・ダインの二十則」と並んで推理小説の基本指針となっています。


▼ ノックスの十戒とは

1.犯人は物語の初めの方で登場している人物でなければならない
2.探偵方法に超自然能力を用いてはいけない
3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない
4.未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない
5.中国人を登場させてはならない(当時、中国人は神秘的な能力があると思われていたためであり、差別的な内容ではない)
6.探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない
7.変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない
8.探偵は読者に明かしてない手がかりで事件を解決してはならない

9.探偵のワトソン役(物語の記述者)は、自分の判断を全て読者に知らせねばならない
10.双生児や一人二役の変装は、あらかじめ読者に知らせておかねばならない


※一部Wikipedia様抜粋

『サバイバルロッタリー事件』とは何か

哲学者のジョン・ハリスが提案した思考実験が元ネタとなっています。

日本では『臓器くじ』と呼ばれる他、『サバイバル・ロッタリー』とカタカナ表記されることも多くあります。「人を殺してそれより多くの人を助けるのはよいことだろうか?」という問題について考えるための思考実験で、ハリス氏は功利主義の観点からこの思考実験を検討しました。


▼「臓器くじ」は以下のような社会制度を指す


1.公平なくじで健康な人をランダムに一人選び、殺す

2.その人の臓器を全て取り出し、臓器移植が必要な人々に配る


臓器くじによって、くじに当たった一人は死ぬが、その代わりに臓器移植を必要としていた複数人が助かる。このような行為が倫理的に許されるだろうか、という問いかけです。


※一部Wikipedia様抜粋

異能力者の英語表記が『Stranger』である理由

『Stranger』は、よくスラングとして使われる単語で、原型は形容詞のstrange』。『奇妙な』『変わった』という意味を持ちます。

 

『Stranger』は『見知らぬ人』『よそ者』『他人』という意味を持ち、主催はこれを不変であることに安寧を求め、大衆のひとりであることで安心を得ている一般人(異能力を持たない者達)が、変革の意思を持つことで異能力を手にした異能力者を『よそ者』であると認識する、という解釈から着想を得ました。

要は、同調しない奴らは我々とは違う『よそ者』という訳です。何処か限界社会みを感じますね。

 

では何故、無能力者は『Not Stranger』なのか。

これは、無能力者は決して一般人とは言い難い存在であり、同時に異能力者でもないからです。彼ら無能力者は何らかの意思を持ち探偵社に入社したり、NOXになったりしていることが多く、社会の安寧という泥舟に乗り続ける『Ordinary People(一般人)』ではないから、という解釈です。

タグの名称余談

・然る不変的非常

探偵社員同士の交流タグです。これは、『NOXと対峙し続けるという永続的に続く異常な日常』という探偵社員達の日常から着想を得ています。彼らにとっては非常事態が日常のようなものなので。

ある状態のまま変わらないことの方の『不変』です。

 

・或る不可逆的日常

NOX同士の交流タグです。これは、『そこに足を踏み入れたら二度と戻ることは出来ない非日常』というNOX達の日常から着想を得ています。彼らにとっては、一般人から見る非日常が彼らの日常なのではと主催は思っています。

不可逆とは『その状態に変化したら、もう元の状態には戻らない』という意味です。元からちょっとおかしいNOXさんもいるかもしれませんが、途中変化を起こしたNOXさんは、深淵を覗き見て、深淵に足を踏み入れたら、もうそこからは戻って来れないんですよね。

 

・交錯する者達

探偵社員とNOXの交流タグです。交錯とは『幾つかのものが入り混じること』なので、これに関しては本当にタグ名のままです。彼らはお互いに同じ舞台に立っている訳ですが、それでも水と油のように、入り混じっても同じものとなることはないんじゃないかな、という主催の解釈です。

 

・追憶の路

殉職者や死亡者との交流タグです。追憶とは『過去のことを思い出して偲ぶこと』であり、このタグに関してもタグ名のままです。夢の中で故人と出会ったり、同僚が吸っていた銘柄の煙草をふかして過去の回想に浸るとか、そういうの良いですよね。